あなたはどのタイプ?オススメの心電図本を診断するよ

こんにちわ。たけるです。

病院で働いてると、心電図を読む機会ってけっこうあると思いますが、結局な〜んとなくで読んでしまいませんか?

「サイナスですね…」

みたいな。

研修医なりたてだと、STが上昇してたり、脈が飛んだり、心房細動くらいは分かるんだけど、順序立ててちゃんと読むのはなかなか難しいと思います。

 

そんなわけで今回は、心電図を勉強するのにオススメの本をご紹介!

オススメする人のタイプも合わせて書いたので、ぜひ自分に合う1冊を見つけてみてください。

ピタゴラスイッチ好き向け:『図解心電図テキスト』

世界中で翻訳されているベストセラー。 

という宣伝文句に違わず、かなり画期的で、目からウロコな本。

特に、ここどうなってるんだろう?、どうしてこうなるんだろう?、と成り立ちから気になる丸暗記苦手タイプの人にはすごく合う本だと思います。

心電図の本というと、波形の意味や病態など読み方を解説する本が多いところ、この本はまさかの電気的信号の仕組みからスタート。 
しかも、1ページの上半分が図(カラー)、下半分がその図の説明になっていて、なかなか遅々として核心にたどり着かない。
でも、もともと心臓という外から見えない臓器の動きをなんとか知ろうと、心電図を発明した人がいるわけで、その考えをなぞることで、心電図というものをより深く知ることができる。

この本を読み終わったら、心電図が波形ではなく、心臓の動きに見えてきます。 

活字の虫向け:『不整脈判読トレーニング』 

図とか箇条書きにされるより文章で読むほうが頭に入ってくるタイプの人には、こちらがオススメ。 

この本には、カラフルな図や基礎的な説明は一切ナシ。
最初から不整脈をいかに見抜くか、トレーニングのごとく見開き1チャプターで進んでいきます。

そして、この本の秀逸さは、自分がレベルアップしていることに気づかせないこと。 
ほとんど苦しい思いをせずに、指示に従いながら短い心電図を読むことを繰り返していくうちに、「あれ?読めてる…この不整脈わかるぞ!」となってしまう。

ほんとにすごい本です。

チキンハート向け:『3秒で心電図を読む本』 

心電図読むのに3秒しかかけないのはどうかと思うけど…
おそらく正常だと分かりきっている心電図を「とりあえず問題ないよね」とちょっと自信をもって確認できるようになる本。

逆に、心電図を読む時に絶対に見ないといけない一番大事なところが身につくので、一読の価値はアリ。
少なくとも、指導医に「ちょっとこの心電図読んでみ」と振られて、この本の通りに読めば、恥ずかしい思いをすることはない。 

短時間でさらっと読める。  

ドM向け:『心電図の読み方パーフェクトマニュアル』 

この本は、デカイし重いし図鑑レベル。

心電図読めるようになりたいなー、くらいの心構えでは挫折すること間違いなし。
他の心電図本を全部読んでもまだ物足りない人や、完全に心電図波形に魅せられてしまった人、相当な暇人、マニアックな波形も含めありとあらゆる波形を一度は頭に入れておきたい意識高い人にはオススメ。

利点は、すべての心電図について全部の誘導の波形と長い波形が載っていること。
通常は、異常になる波形(例:V5とV6だけ)しか載ってなかったりするので、その他の波形がどうなっているか関心が向くことはないが、実際に心電図を読む時は、異常な部分だけ切り取ってはくれない。 

そういう意味では事典として手元に置いておくのは悪くない。

クイズ好き向け:『らくらく心電図トレーニングDS』 

番外編。こんなのもあるんですね。
ニンテンドーDSで使うソフト。 

心電図の基本的な読み方についての一通りの説明+この心電図はなんでしょう的なクイズ、の2構成。
難易度は低く、説明は浅く、どちらかというとコメディカル向け。
簡単にクリアできてしまうので、導入や動機づけにはいいかもしれない。

本だと、すでに答えがわかった上で波形を読むので、波形を読んで疾患を当てるという実践的なクイズは、ゲームソフトであるがゆえの強み。
それに比べ、読み方の説明の部分はもっとどうにかならなかったのか。チャプターを選んで文章を読むだけで非常に退屈。 

こんなのもあるよという紹介でした。 

最後に 

いかがでしたか。

個人的には、簡単にさらっと読める本から読んで、臨床で心電図を順序通りにちゃんと読むくせをつけるのが挫折しなくて良いと思います。
苦しみながら読み進めても、心電図波形恐怖症がひどくなるだけで、結局なんとなくで終わってしまう。

そういう意味では、『3秒で心電図を読む本』なんかはコンセプト勝ちしてますね。

循環器内科志望でもなければ、大きな異常を見逃さない限り大丈夫なので(それこそAIが介入できる分野ではないかと思います)、楽しみながら頑張りましょう。

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